コラム
【コラム】建築士の高齢化が加速、DX運用で対策を
昨今、建築士業界に“静かなる構造変化”が起きています。
国土交通省の資料によると、一級建築士のうち60歳以上の割合が、平成20年の約12%から、令和6年には44%へと急増。
この15年で約3.6倍に拡大しています。
“経験の豊富さ”が求められる世界。しかし今、その経験者たちが一斉に引退を迎える転換期に差し掛かろうとしています。
<一級建築士の44%が60歳以上>

最新の統計(令和6年4月1日時点)によれば、全国の一級建築士のうち…
- 🔸 60代:24.6%(約3.3万人)
- 🔸 70歳以上:19.0%(約2.5万人)
この2層だけで全体の約44%を占める状況です。
一方で、30代以下はわずか約11%(約1.5万人)に留まり、若手の担い手不足が明白です。
<なぜ今注目すべきか?>
この変化は、単なる構成比率の問題にとどまりません。次のような現場の課題として、すでに表面化し始めています。
- 🔸 建築士の引退による業務停滞
- 🔸 若手の人材確保・育成の負荷増大
- 🔸 業務の属人化による事業持続性への影響
特に、現場に関わる作業である報告業務や調査実務において属人化が進んでおり、インスペクションや建物診断、長期修繕計画などの業務では、業務知識や判断基準が熟練技術者に依存しがちで、組織全体での再現性向上が課題となります。
<これから求められる対応とは?>
高齢化社会が進む今こそ、「属人化の解消」や「現場の効率化」が急務です。具体的には以下のような対策が求められます。
- 🔸 調査・報告のDX化による時間短縮と業務平準化
- 🔸 ベテランも若手も同じアウトプットを出せる、再現性の高い仕組み作り
今後10年、建築業界の高齢化・人手不足・人材育成は避けられません。ですが、それを「変革の機会」と捉えることで、企業としての持続可能性を高めるチャンスでもあります。
もし、現場の写真報告業務やその属人化に課題を感じているなら、私たちが提供する写真報告アプリを一度ご覧ください。
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